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2016年11月01日

黒い傘をれ掛か

 私の最初期から卒業まで続いた友人は、結局連中の中ではかなりまともな人間だったことは間違いない。
 ラノベが好きらしかったが、卒業と同時に趣味の活かせそうな小さな出版社に就職した年下のガタイのいい彼。また入学前から既にバイトをしていた空調設備関連の仕事位元堂 洗頭水に本格的に骨を埋めようかと思っているんだと、一学年の途中で口にした色男はこっちの業界には別にそこまでこだわっていないらしく、随分あっさりしていた。忘れてはいけないのは、卒業後に大阪の小さな編プロに就職した憂いの睫毛が背筋に何かを感じさせる、〇〇王子君(こんな呼称は私が考案したものでも密かに心の内で名付けていたわけでもなく、一部の女子が勝手に呼んでいたのだ)だ。しばらくして彼はその事務所を辞めたが。
 他に現在でも連絡を取ることのある同級生は、皆まともな人間だった。卒業から数年の月日が流れたというその確かな時間的要請を受け入れ認め、生活基盤を得るための別の活動(仕事)へとより力を傾け始めたことをきっかけとして、踏ん切りをつけたのだろう。若さ故のほとばしる、あるいは暗く淀んだ暗流のような想いは現実の変化とともに昇華していったのではないか。あるいは、そう思いたい。
 それでいいのだ。才能もなく、そうであるならば努力を人の十倍もしないくらいの人間が小説家に成れるはずもない。つまり長老一派の中の数人や誰とはいえな位元堂 洗頭水いが腐った彼女とか、なにより私のような奴は。

 雨の中暗い道を歩いていると段々と身体がだるくなり、近くの電柱に凭らなければ倒れてしまいそうなほどになっていた。
 しばらくじっとうつむいていると、被っていた帽子を後ろから歩いてきた女子高生にひっペがされる。帽子を指先につまみながら暗闇に向かって遠ざかり、笑い声を上げている。持っていたはずだったので、それで殴りつけて奪い返してやろうと思った。

 目の前に、太いマジックインキで乱雑に殴り書きしたようなぐちゃぐちゃな文字、または記号ともはっきりしない線の集まりや模様らしきが現れる。B3サイズ画用紙に書かれていたが、しばらく見ていると突然に回転したり拡大や縮小を始めた。続いて何も描かれていない部分、入り組んだ線で作られた模様の空白部分が激しい明滅を繰り返す。紙の中心には何も記されておらず、そこにいつからかボールペンで書いたくらいの細い文字が現れる。何とか読めるかどうか、文章として意味が解読出来そうだと感じる。

 夢と覚醒の境で、もう一度あそこに行って今度こそ絶対位元堂 洗頭水女子高生に復讐しようと頭に浮かんだ。恥を雪がなければ自分も許せない、世界も許せない。

夢を振り返って:紙の中心に文字が現れたあたりから、ああ、ついに頭がおかしくなったかとそんなことを思っていた


Posted by 千言萬語說不清 at 11:34│Comments(0)
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